人が辞める。
それをきっかけに、話がこじれる。
相手は、
運営費を出している組織だ。
立場の違いがはっきりしていて、
こちらの考えは、あまり聞かれていない感覚がある。
説明しようとするほど、
論点がずれていく。
言われているのは、
人が多いということ。
安定していないということ。
いまは広げる段階じゃない、ということ。
こちらが何を目指しているのか、
どこに向かおうとしているのかは、
あまり重要ではなさそうだ。
立場上、
強くは言えない。
謝るしかない場面も多い。
納得していないのに、
頭を下げている自分がいる。
話をしているうちに、
どこかで感情が混じる。
それが場の空気を悪くしているのも分かる。
でも、引けない。
ただ言われたことを受け取って、
はいはいと流すこともできる。
そうしない選択を、なぜかしている。
正しさの問題じゃない。
価値観の問題だと、どこかで分かっている。
元公務員だからこそ、
同じ言語で話せるはずだ、
分かり合えるはずだ、
どこかでそう思っている自分もいる。
それでも、
分かってもらえる可能性があるなら、
まだ話したいと思ってしまう。
ここで引いたら、
自分が大事にしているものまで、
一緒に手放してしまう気がしている。
摩擦が起きるたびに、
自分は誰と、どこに、エネルギーを使いたいのか、
輪郭だけが、少しずつ浮かび上がってくる。
こういう場面に立つたび、
選ばなくていいものまで抱えている感覚がある。
それでも、まだ離れられない。
たぶん、
ここは通過点なのだと思いたい。
でもいまは、
通過点だと割り切れるほど、
距離を取れていない。
それでも、
この場所で一緒に動いている仲間がいる。
何も言わずに話を聞いてくれる人がいて、
通過点だ、と言ってくれる人がいる。
その存在に、
何度も助けられている。
情熱を持って動けば、
必ずぶつかる相手が現れる。
それは、これまで一度も例外がなかった。
だからこそ、
この場所に立っている。
引けないまま。