続けられるかたちを探して  ―うつ病というわたしの一部―

何度も壊れて、そのたびに生き方を作り直してきました。 うつ病とともに働き、休み、 障害者として社会と向き合う今があります。 「頑張れば報われる」から降りた先で見えた、 無理をしない生き方のメモ。 ここは、立ち止まってもいい人のための場所です。

自分の体調を観察しながら、睡眠薬と付き合い直した話

こんにちは、ぐっちです。

 

前回は、睡眠時無呼吸症候群の話を書きました。

 

そのことをきっかけに、わたしの睡眠をめぐる状況は、思いもよらない方向へ動き始めました。

 

睡眠にとって、もう一つとても大切な要素があります。
それが、睡眠薬との付き合い方です。


わたしの場合、睡眠薬はリスミー1錠から始まりました。
なかなか寝つけず、2錠になり、それでも難しくなって、トリアゾラム(ハルシオン)に切り替わりました。

 

寝つき自体は改善し、そのまま4年半ほど、トリアゾラムを飲み続けていました。

 

ただ、前回書いたように、激しいいびきや早朝覚醒といった症状がありました。

 

正直なところ、
「考えるのが面倒」
「主治医が何か言うまでは動かない」
そんな気持ちで、ハルシオンの評判を耳にしつつも、ずっと放置していました。


ところが、睡眠外来で無呼吸の可能性を指摘されたことをきっかけに、
はじめて、睡眠薬について自分でも調べてみようと思いました。

 

ネットには情報が溢れていて混乱しやすいため、
日本うつ病学会の治療ガイドラインを参考にしました。

 

そこで分かったのが、
トリアゾラムに代表されるベンゾジアゼピン系睡眠薬は、
筋弛緩作用が強く、睡眠時無呼吸症候群を悪化させる可能性がある、という点でした。

 

正直、かなり驚きました。


主治医に相談し、非ベンゾジアゼピン系であるゾルピデム(マイスリー)に変更しました。

 

すると、夕方以降のどんよりとしただるさが、明らかに軽減したのです。

 

それまで、
音への過敏さ、
空腹時の脱力感、
足元のふらつき、
頭がぼーっとする感じ、

 

こうした症状は、すべて精神的なものだと思い込んでいました。

 

ですが、睡眠薬を変えただけで、これほど変化が出たことで、
「薬の影響だった可能性もある」
と、はじめて考えるようになりました。

 

トリアゾラムは、作用時間が短く日中への影響は少ないと説明される薬です。
副作用としても、わたしの症状は特に挙げられていませんでした。
主治医も薬剤師も、そこまでは想定していなかったと思います。

 

ここに気づくまで、5年かかりました。


その後、ゾルピデムを2か月ほど続けましたが、
無呼吸が疑われる症状には大きな変化がありませんでした。

 

そこで、主治医と薬剤師に相談し、
より筋弛緩作用の弱いゾピクロン(アモバン)へ変更しました。

 

無呼吸の症状はいくらか落ち着いたものの、
今度は、食べ物が苦く感じるという副作用が出ました。

 

リンゴが、驚くほどまずく感じられました。


さらに、ゾピクロンの改良版であるエスゾピクロン(ルネスタ)も試しました。
苦みは軽減し、いびきもほとんどなくなりました。

 

「これは合っているかもしれない」
そう思ったのですが、10日ほど経つと、また夕方以降の重だるさが戻ってきました。

 

ここで、わたしは立ち止まりました。

 

どの薬を選ぶか、という以前に、
「睡眠薬を飲んでいる限り、今の不調が何由来なのか分からない」
ということに気づいたのです。


考えれば考えるほど、よくなったことはありません。
行動に失敗はありません。

www.artofnaturalway.com


そこで、エスゾピクロン2ミリを半分に割り、
1ミリで試してみました。

 

すると、
あれほど悩んでいた身体のだるさが、ほとんど出なくなったのです。

 

この変化は、はっきり分かりました。


主治医に相談すると、
減薬の進め方は人それぞれで、
半分ずつ減らす人もいれば、少しずつ削る人もいる、
体調を見ながら自由に試してよい、とのことでした。

 

この経験から、わたしが思う睡眠薬との付き合い方は二つあります。

 

一つ目は、
完璧な薬は存在しないこと。
主治医と相談しながら、自分の特徴と体調の変化を観察し、
時間をかけて探していくこと。

 

二つ目は、
睡眠習慣を見直しながら、
日中のコンディションを基準にして、
減薬を相談していくことです。

眠れるかどうかだけで判断すれば、
薬は強いままになりがちです。

ですが、わたしの目標は「眠れること」ではありません。
起きている時間を、なるべく自然な状態で過ごすことです。


その延長線上で、
体調を見ながら減薬を進め、
結果として、わたしは断薬に至りました。

 

いまの身体は、とてもいい感じです。


つづきます。

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