ボクは、正直かなり怒っています。
でもこれは、ただの怒りじゃない。
ボクへのギフトだとも思っています。
それは、
「ボクというリソースを、これからどこに割いていくのか」
を、否応なく突きつけられているからです。
いまボクのいる観光協会は、課題が山積みです。
とりあえず職員間のゴタゴタは一区切りつきました。
どうやら、当事者は辞めないようですが。
それはそれとして、
内部のエネルギーバンパイア的なゴタゴタばかりに関わっていると、
ボク自身がやりたいことから、どんどん離れていきます。
「ここで」
ボクは、何をやりたいんだろう。
そう考えて、手をつけたのが
就業規則と給与規則の改正でした。
観光業界って、
本当にブラックです。
ホテル業界はその筆頭。
高級ホテルでも構造は同じ。
離職率は高く、
人気にあぐらをかいて人を大切にしない。
一部のカリスマに依存し、
人材はどんどん流出していく。
アニメ業界とそっくりです。
観光協会も例外ではなく、
有休は年10日、
夏休みなし、
長期勤続休暇なし、
20代後半で年収270万円。
正直、劣悪条件のオンパレードです。
これで、
「新しいことをやろう」
「補助金に頼らず利益を出そう」
「地域をブランディングしよう」
「DXに対応しよう」
と言われても、
できる人が来るわけがない。
日本全国を見ても、
成功している観光協会は
ニセコ、かまいし、高千穂など、ほんの一握り。
それも偶然ではなく、
たまたま、あるいは意図的に、
カリスマ的な人材がいて、
その人に見合う待遇を用意していたからです。
ボクのいる組織も、
利益を出したい、
補助金依存を脱却したい、
地域資源を磨きたい、
DXに対応したい、
という課題は持っています。
でも、
それを支える人材を確保できる条件にはなっていない。
20代後半で年収270万円です。
いや、バイトか?って。
だから、ボクは
就業規則と給与規則の改正に手をつけました。
ちなみにこれ、
社労士に頼むと20万円くらいかかります。
それを自分でやりました。
コンセプトは、
「公務員を超える規則」。
というのも、
経営状況的に、給与を劇的に上げるのは難しい。
でも、休暇制度は規則を変えるだけです。
せめてそこをテコにして、
アイデアも、実行力も、柔軟さも、ITスキルもある人材を呼びたい。
それがボクの考えでした。
入社から半年、有休ゼロなんて、
ボクには正直、信じられません。
改正案を作り、
職員と話し合い、
なぜ改正するのかの資料も作りました。
ところが、
会長・副会長の反応は、かなり渋かった。
「なぜ規則を変える必要があるのか」
「それで本当に離職は減るのか」
「どの課題と、どの改正部分がリンクしているのか分からない」
要するに、
すべてに“根拠”を求められました。
でも、ボクの感覚では、
これは「やばい状態を、普通に戻すだけ」です。
普通にすることに、
なぜここまで壁があるのか。
しかも、
「当協会より安い給料で働いている、
自分の会社の社員もいる」
と言われた時点で、
もう議論は噛み合いません。
そこを目指すなら、それでいい。
ただ、
今までと同じ観光協会であり続けるだけです。
結局、
10月導入予定だったものは、
議論が先延ばしされ、
1月スタートに。
この3ヶ月に、いったい何の意味があるんだろう。
3ヶ月かけたら、
より良い方向にいくんでしょうか。
最近、
会長・副会長に対する
ボクの怒りの沸点は、確実に下がっています。
資料を何度も作らせるのは、
ダメ上司の典型です。
資料は、人を幸せにしません。
本質は、
資料の完成度じゃない。
小さなことを動かすのに
膨大なエネルギーが必要だと、
人は提案しなくなります。
これは、
役所で何度も見てきた光景です。
「議論を尽くしてから始める」
というやり方もあります。
でも、
「始めてから修正する」
というやり方もある。
どちらがスピード感があり、
先進的か。
ボクは後者だと思っていました。
この組織は、そうできるかもしれないと。
でも、違った。
結局これは、
上司ガチャ、同僚ガチャ、部下ガチャ、
からは逃れられない、
という話でもあります。
公務員を辞めても、同じです。
会社に情熱を捧げる生き方は、
どうしても組織論になります。
そして、
会社は、コミットした分だけ
エネルギーを循環させてくれるとは限らない。
防波堤が、多すぎる。
だから、ボクは思いました。
やりたいようにやれないなら、
仕事に割くリソースを調整するだけだ、と。
何を言うかより、
誰が言うか。
この力学の中で、
いまのボクは、
その程度のプレーヤーだということ。
だったら、
ボク自身がどうありたいか。
どこに時間と関心を使いたいか。
そこを、自分で選ぶだけです。
すべては、ハッピーにつながる学び。
この壁から、
何を学び取るか。
楽しんでいきたいと思います。