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長時間労働で発症したうつ病と3度の休職をきっかけに、全てがハッピーに向かうブログ。今の苦しさもハッピーエンドにつながる。止まらない不安に悩む方の背中をそっと支えられたらうれしいです。コメント&Twitterメッセージ大歓迎!

抗うつ薬の断薬ができた小さな工夫

こんにちは!
ketoraaaです。

以前、抗うつ薬の減薬に挑戦していることを書きました。

関連記事:抗うつ薬の減薬に挑戦中!! - ナチュラルなイキカタ

睡眠薬は既に昨年の秋ごろに断薬しています。

関連記事:【睡眠】自分に合わせた減薬で、睡眠薬が断薬できた!コンディションも快調。 - ナチュラルなイキカタ

記事に書いた通り、私はサインバルタという抗うつ薬の20ミリ1錠を5年くらい飲み続けていました。

最初は一般的な処方量である20ミリ2錠でしたが、日中あまりに眠くて生活にならなかったので、1錠に減らしてから1錠にしてました。

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一般的な減薬は、まず量を減らします。今飲んでいる量よりも少ないタイプがあればそれに変えますし、なくても、薬には真ん中に線が入っており、半分に割れるようにできています。

ですが、サインバルタはカプセルタイプなので半分に折れず、20ミリ以下も存在しないので、段々飲む間隔を空けていくという減薬になります。

まず2月中旬から、一日一錠を二日に一錠に減らしました。そして、めまい、下痢、浅い眠り、不快な夢、吐き気、不安、神経過敏(音)といった様々な離脱症状(退薬症状、抗うつ薬中断症候群)が出てきました。

幸いなことに、浅い眠り、不快な夢、吐き気、不安、神経過敏(音)は3日くらいでおさまりましたが、めまいと下痢は強く出ました。

2日に一回ですから、飲んだ翌日は大丈夫なのですが、飲まなかった翌日は時間と共にクラクラとしてきて、集中力も落ちました。

他に強く出てきたのが、あの有名なシャンビリ感です。

シャンはシャンシャンという耳鳴りのこと、ビリはビリビリと脳に感じる刺激のことです。

耳鳴りは一切なかったのですが、ビリビリはけっこう出ました。

このビリビリは「脳への衝撃」「脳ショック」「脳の震え」などとも言われます。私には脳に電流が走る感じに思えました。仕事をしながらだとしんどいものがあったので、上司に減薬で離脱症状が出ている状況を伝えておきました。

こうした状態ですから、減薬中の週間目標は、唯一「7日間2日に一錠を試す」だけです。

関連記事:【問題解決法】目標を立てては挫折を繰り返している皆さん!目標設定の3つのコツがあるんです! - ナチュラルなイキカタ

これさえできていれば目標達成ですから、他のことは最小限の労力で過ごしました。

新年度だから何かしようとか、飲み会に出よう、天気が良いので遠出しよう、といたものは、全て先送りです。

この方法は、以前問題解決法の記事で書きました。

関連記事:【問題解決法】行動には「失敗」はない - ナチュラルなイキカタ

下痢は次第にひどくなりました。減薬から1週間くらいたったときがピークで、1日に7回くらいトイレにいきました。

私はもともと体質的に乗り物酔いが激しく、ストレスが胃に出るタイプだったので、減薬も、めまいや下痢にでてきたのかもしれません。

身体が反応しているという手応えがありました。

逆に言うと、これだけ抗うつ薬が神経に作用していたということですから、いい意味で薬おそるべしです。

主治医にも状況を伝えたところ、

○まったく退薬症状が出ない人がほとんどだが、体質的に出る人はいる。
○体質的に出る人はどのタイミングであっても出る。
○長くても2~3週間でおさまる。
○何か月も続くようなら、別の原因が考えられるので対処する。

とのことでした。

減薬開始から2週間。薄皮を剥ぐようにめまい・ビリビリはおさまってきましたが、このペースだとかなり時間がかかりそうです。

とても2~3週間でおさまりそうにありませんので、主治医に相談しました。

◯2日に一回が波を作っている可能性はある。

◯全体的には止める方向なので、一回完全にやめてみて、その様子で次を考えてもいいかも。

◯個人差なので試してみないとわからない。まず試す。

とのことでしたので、減薬開始から2週間後、おもいきって断薬してみました。

「まず試す」

行動して、起きたことに対処していく。

とても大事な生き方の技法です。

その結果、4日目に強烈なめまいとビリビリを感じ、とても仕事になりません。歩くのもやっとです。

断薬は、4日目で断念しました。

でもそれでもよいのです。断念したことは失敗ではありません。

いまの状態では断薬は早かった、ということが分かっただけです。

行動には失敗はありません。

主治医に相談し、めまい・ビリビリを感じる間隔は緩やかに広がってきているので、今後は頓服的に飲み、身体の慣れを待つことにしました。

私は、日中問題なく活動できるかどうか、を飲む際の指標にしました。

しんどさはありましたが、先の見えないうつ病真っ只中に比べれば、見通しが立つ状態はとても気持ちが楽でした。

その後、3週間は三日に一錠が続きました。

そして、4日に一錠を2週間ほどやったたところで、3日目と4日目の状態にあまり差がないことに気付き、そのまま未知の5日目に突入してみました。

5日目はしんどさはありましたが、なんとか耐えられるレベルです。

自分を観察する。すべての技法の土台の実践です。

関連記事:【認知療法】自分を観察して、新しい自分の一面に気付く(セルフモニタリング) - ナチュラルなイキカタ

これには、サインバルタの半減期が関係していると考えられます。

半減期とは、薬の成分の体内での濃さが半分になるまでにかかる時間のことです。

逆に言えば、体内に浸透するスピードとも言えますので、半減期が短いほど効き目が早いことになります。

サインバルタは、データ上48時間で体内の薬の成分がゼロになります。抗うつ薬の中では早い方です。

半減期が短いほど、身体から急に抜けていくため、身体の驚きは大きく、離脱症状も起きやすいと言われているそうです。

ですので、体内の成分がゼロになった直後(個人差もあるので3~5日目あたり)が離脱症状のピークになっていたと考えられます。

そう考えた私は、そのあたりでも、日中大きな支障なく活動できる程度に症状が収まれば、そのあとさらに症状が強くなることはないのではないかと予想しました。

そして、そのまま未知の6日目に突入してみました。

小さな行動です。

6日目。症状は悪化しませんでした。

7日目。症状は悪化しませんでした。

8日目。症状は悪化しませんでした。

9、10、11日目と過ぎても、症状は悪化しませんでした。

私の予想はうまくはまったようです。

ところが、悪化もしなければおさまりもしません。

ずーっとビリビリです。

ちょっとした変化にビリ、驚くとビリ、立ち上がるとビリ。。。

日中の活動に大きな支障はない状態ではありますが、いつまでも続くのはしんどいものがあります。

集中力が落ちるので、車の運転も控えました。

薬の影響がなくなって、神経が過活動状態にあるようです。

主治医も、「サインバルタは腰痛にも処方されれるため、神経への作用が強いのかもしれない。頭のビリビリも、脳にそういった神経はないので、頭がい骨と皮膚の間に走っている神経が薬の作用が薄まり過活動している可能性が高い」と言っていました。

特に、低気圧の日はビリビリが強いように感じました。

2週間たっても、3週間たっても変化を感じません。

主治医は、とりあえずできる対処として、神経を安定させると言われるメコバラミンというビタミンB12の錠剤を処方してくれました。

「それでも変化がなければ、心理的な要因からくる神経作用は精神科だが、身体的な要因からくる神経作用は神経内科になるので、神経内科で調べてみよう」とのことでした。

その後も、日々断薬による体内の変化と戦う自分を労い(要するに、無理な予定は入れず、のんびりと過ごすことを最優先にしました)過ごしました。

そして断薬から1か月経ったある日。

「あれ、ビリビリしてない」と気付きました。

減薬開始から約3か月。

ついに5年飲んできた抗うつ薬を断薬することができたのです。

ただ、私の人生にとって主要な問題は、断薬ではありません。

いまのところは心理的な変化は感じていませんが、生き生きと自然に活動することが私の大事な問題ですので、長い目で見て断薬したことによる影響がどのようなものか、引き続きマインドフルネスに自分を観察していき、小さな工夫を続けていきます。

自然な生き方に向けて、一歩ずつ一歩ずつ。

 

〈追記〉

ビリビリの症状がなくなったので、メコバラミンを飲むのをやめてみたところ、1週間ほどでビリビリが再発しました。

末梢神経の修復作用を持つというビタミンB12。直接自律神経に効くわけではないと言われていましたが、あなどれません。

再度メコバラミンを飲みながら様子を見ます。

 

精神科で処方される薬の減薬・断薬については、今のところ精神科医の原井宏明先生の考え方が一番近いのでご紹介しておきます。

薬害だけを主張するのでも、使用に伴う困難を無視して安全と主張するわけでもありません。