こんにちは!
ketoraaaです。
前回は、適応障害と診断され、日常にストレスがあふれていることに気付いたところまでお話ししました。
その後回復を実感していましたが、些細なことから再び悪化し、頭や手足ののぼせたような熱感がひどくなりました。平成25年1月中旬頃のことです。
とりあえずそのままにしていましたが、2月中旬のある日の朝、目が覚めると体が重くて、布団から起き上がることができなくなっていました。
なんとか家族に電話して相談し、翌日に病院に行くと、うつ状態と診断され、薬も軽めのものから抗うつ薬に変わり、仕事を休むことになりました。
いままで味わったことのない、身体自体が鉛になったような感覚でした。
目の前に暗い靄がかかったように、光景が暗くくすんで見えた以外は、その時のことはあまり覚えていません。
この時に初めて、私はうつ病という病気と向き合うことになりました。
ここで、未だに病気というよりも、弱い人間、変わっている人間、能力の低い人間がなるもので、本人のやる気、性格、気持ちの問題、怠慢だと誤解されることの多い、うつ病という病気について、私の知る範囲で説明します。
WHOの現時点での定義では、うつ病は「永続的な悲しみと、人々が通常楽しむことのできる活動への関心喪失に、2週間以上にわたり日常的な活動ができなくなる状態を伴う」ものとされています。
脳内の神経伝達物質の異常からくる病気と言われていますが、未だはっきりとした原因は分かっていません。
現在もっともよく知られている仮設としては、モノアミン仮説というものがあり、治療も主にこの仮説に沿ったもので行われます。
モノアミン仮説によると、うつ病にはセロトニン、ノルアドレナリンに代表される神経伝達物質の減少が関与しているとされています。
うつ病の特徴的な症状としては、「抑うつ気分」と「喜び興味の減退」がありますが、前者にはセロトニンの、後者にはノルアドレナリンの低下が影響していると考えられています。
ノルアドレナリンには緊張状態を作ってやる気や集中力を高める一方で、不安を高めイライラを作り出す作用もありますので、被災地での私は、ノルアドレナリンの過剰分泌状態だったのかもしれません。
うつ病のその他の症状としては、「物事の判断が鈍くなる」「集中できなくなる」「自信がなくなる」「自分を責める」「訳もなく不安になる」「死にたい気分になる」などが知られています。
また、その症状の特徴から心の病気と考えられがちですが、身体に症状が現れることも多くあり、代表的なものとして「寝つきが悪い」「寝付いてもすぐ目覚めてしまう」「食欲の異常」「器質的な異常を伴わない身体症状(めまい、吐き気、下痢、微熱、動悸、頭痛など)」が知られています。
うつ病を引き起こす大きな要因と考えられているのが、身体的疲労と精神的疲労です。
そのため、うつ病の治療では神経伝達物質の減少に対処する薬物治療だけでなく、状況に応じてストレスの原因となる環境の調整、疲労に対処する休養も重要となってきます。
薬物治療においては、原因がはっきりとしなかった段階では、様々な神経伝達物質に作用する薬が使われ、うつ病に対して効果がある反面、眠気や口の渇き、ふらつき、便秘といった副作用が強く出ることがありました。
ですが、最近ではある程度原因の特定も進み、以前に比べて薬物治療による副作用は減ったと言われています。それでも、効果が現れるまでは通常数週間かかると言われます。
また、最近はストレスホルモンであるコルチゾール、ホルモンバランス、自律神経、腸内細菌などもうつ病と関連があるという研究も進んでいるようです。
原因が特定され、早く適切な治療法が確立されてほしいですね。
つづきます。
最初からお読みいただける場合は、こちら↓
関連記事:紙一枚分の厚さの工夫を積み重ねることで、生きる力になる - ナチュラルなイキカタ