こんにちは!
人生を自然で豊かにするヒントを紹介していくブログ「ナチュラルなイキカタ」のぐっちです!
これまでちょいちょい「組織」ってなんだろう?っていう記事を書いてきました。
というのも、パワハラ、セクハラ、忖度、サービス残業。。。
「組織」を舞台にすると、途端に個人の暴走が始まるからです。
ナチスのユダヤ人大量虐殺がまさにその例。
数百万人もの命を奪いながら、虐殺の中心人物だったアイヒマンは「命令に従っただけ」と裁判で述べています。
僕の理想では、個人が1の力を持っていたとして、10人が集まってそれぞれ得意な分野で化学反応を起こすことで100にも1000にもなる、というのが「組織」というイメージを持ってます。
と こ ろ が
ところが。
実際には、個人が1の力を持っていたとしても、否定しあい、足を引っ張り合い、実際には0.01程度の力しか発揮していない、という場面に出会うことの方が多かったです。
アットテキに。
なんで組織でいることの目的を忘れてしまうんだろう。
そもそも知らないのかな?
組織ってなんだ?
これは、僕が働き始めてからずーっと抱えている疑問。
そこで今日は、日本の典型組織である「役所」について考えてみたいと思います。
「お役所仕事」という言葉があるくらい、役所といえば非効率、前例踏襲の象徴。
この役所の特徴を掘り下げることで、一人ひとりが生き生きする組織のあり方が少しでも浮き上がってきたらいいなと思います。
特徴①間違ってはいけない
役人にとって、「間違い=死」です。
冗談でなく。
何もかも間違ってはいけません。
役所は間違えない!
よい間違い、よいミスがあるという文化なんて、あるわけありません。
だから、限りなく100点に近づけないと動けません。
スピード感が生まれるはずありません。
仕事をやった人ならわかると思うんですが、
だいたい30点くらいで仕上げて、あとは外に出して叩いた方が、最初から80点くらいを目指すよりも圧倒的に早くいいものが出来ます。
それができない。
役人が一般の人にはどうでもいいと思われる細かいことを気にするのはこのためです。
なんでこうなのかって、これも「期待」、なんでしょうね。
間違わないことを最優先にするので、遅いし、分かりにくいし。
そのバランスはトレードオフだと思うので、国民の感覚がそうなんでしょう。
厚生労働省の新型コロナウイルス接触者確認アプリも不具合で叩かれてましたが(というかもはやバカにしてるレベルもあった)、アプリが修正アップデートしてくのは当然のことにもかかわらず、役所だとこうです。
②効率化、業務改革、新規事業のインセンティブ(やる気を出させる要因)ゼロ
はいでました。
これ意外と盲点。
例えば、Aさんがものすごく優れたシステムを作ったとします。
さて、Aさんに何かメリットがあるでしょうか?
実は何もありません。
昇進?
少し早くいつかはするでしょうが、役所は年功序列です。
むしろ、彼の状況は悪化するはずです。
それだけ優秀な人を、人事が放っておくはずありません。
より忙しい部署に行くことは間違いありません。
すると、彼は頑張れば頑張るほど忙しくなっていく、プライベートはなくなっていく・・・という無限ループに陥ることになります。
当然、「なんのために働いていたんだっけ?」という疑問に立ち止まらざるをえない。
プラスアルファの頑張りに対する役所の対価は、残業代だけです。
仕事の中身は関係ない。
だらだらと働く人は給料がたくさんもらえて、効率的にやるともらえない、という仕組みになっているので、だらだらと働く「長く働く人が偉い」という謎文化が強化されるのは当然です。
だってそうなるようにできてるんだから。笑
そりゃそうなるって。
それで、よし!すばらしい仕事をするぞ!ってモチベーションが湧いてくるわけない。
公務員である前に人間です。
昔は公務員のメリットとして天下りもありましたが(何とか耐え凌げばいつかいい思いができる)、いまはそれも少なくなり、公務員メリットがなくなって優秀な人材は当然流出します。
だって馬鹿みたいですよね。
何も報われず、自分の注ぎこむ労力に対して組織で成果を潰してくることに、全力でいられるわけない。
③組織に余白なし
クリエイティビティーは余白に生まれる。
これはもう間違いありません。
死ぬほど忙しい人が、新しい事業を自ら立ち上げようと思いますか?
役所の優秀な人材は、のきなみ死ぬほど忙しいです。
残業時間月200時間超えという人もいるくらいです。
月200時間って、どういうことか分かります?
一般的に、月の労働時間は160時間なんです。
ようするに、その人は一月で2ヶ月分以上働いてるんです。
定時が過ぎたあと、また1日分働くんです。
平日毎日終電まで働いたとしても、月の残業時間は130時間くらいなので、はるかにそれを超える労働。
これも当たり前で、業務フロー、業務範囲を抜本的に変えないまま、人だけ減らしているから。
つまり、仕事は増えても人は減る。
役所の仕事って、減ってないですよね。
むしろ、今回のコロナウイルスのように何か大きなトピックスがある度に、新しいことが増えてます。
一方で、例えば東京都庁の職員数って、20年前には35,000人だったのが、今は17,000人です。
半分くらいになってます。笑
まあ委託とかは進めているでしょうけど、それでも儀式的な仕事を変えられず、紙とハンコの事務は同じなので、劇的な効率化はできていないでしょう。
そもそも委託先が雇っているのは非正規ですから、役所がせっせとワーキングプアを生み出しているという構造的な問題もあります。
これじゃぁ、コロナのように新しい問題に直面した時に、柔軟に対応しろというのが無理な話。
新しい問題に人を割く分、既存の事業の人は減る。
でも既存の事業を止めるわけにはいかない。
役所の事業は、利害関係者が多いので、役所の独断では止められません。
政治判断になるけど、政治家は批判が怖くて止められない。
効率化しようにも、②のような分厚い壁がある。
さてどうするかね。
実はまだ役人を操る制度は国会・議会が作ってます。
ってことは、まずはそういう政治家を育て選ぶ必要がある。
それには、政治家になることに十分メリットがないと。
だから、ちまっこい買収みたいなことがなくても、政治家一本で魅力的な収入、1億くらいを確保するのと、供託金を10万くらいにして選挙に出やすくして、オンライン投票で投票しやすくすることだと思うんだけどなー。
④定期異動
これも意外と知られていない。
役所の職員は、3年前後で異動、つまり部署が変わるんです。
当然、新しい場所は新しい仕事、新しい人間関係。
自分は変わらなくても、上司や同僚が変わることは日常茶飯事。
仕事に慣れた頃、問題を把握した頃には異動です。
これで主体的に事業に変化を起こすことって、極端な話、サッカー選手に野球のコーチやらせるようなもんです。
環境の変化に適応するだけで手一杯。
「前例踏襲」というと否定的に捉えられるが、異動してすぐ業務を走らせるためにもっとも効率的でミスのない方法が、「前例踏襲」だとも言えます。
公務員が生み出した生物的に当然の環境適応策なわけですね。
これを、お題目(「都民ファースト」とか。笑)で変えられると思っている人はだいぶおめでたいですね。
役所に限らず、日本の大企業は、だいたいこんなもんかなーと思いますが、どうでしょうか??
見事なまでに、このブログで書いてきた価値観と真逆!!!笑笑
合ってる間違ってるじゃなくてやってみる、体感してみる
ワクワク、楽しさ、心地よさをベースに心の向く方へ動く
余白を大切にリラックスして創造力を働かせる
大切な人、空間を大切にする
こういう組織ができたら、ステキだなぁ(о´∀`о)
あと、おまけで書いとくと、
特定の問題職員に対処できない
何か問題が起こると行政に頼る風潮
とかもありますかね。