不定期開催!ぐっちの好きなマンガの紹介シリーズ。
そう、何を隠そう(別に隠してもない)、ぐっちはアニメマンガゲーム大好きなオタクだったのです!笑
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最近は読む量もかなり減り、500冊くらいマンガは断捨離で図書館に寄付しましたし、全然アニメも見なくなりましたが、高校の頃はアニメージュもニュータイプも声優グランプリも読んでましたよ!笑
「Vガンダム」が好きで何度も観てました。
ちなみに、あまりに昔のアニメーション(「くもとちゅうりっぷ」とか)に詳しくて、大学時代、手塚治虫の右腕と言われた伝説のアニメーターに驚かれたことがあります。笑
さて、今回は、「聞いたこともない!」という方がいたので、名作「天然コケッコー」をご紹介。
わたしがこのマンガを紹介した友達は、好きになりすぎて読む用と保管用で2冊ずつ買ってました。笑
多分島根がモデルと思われる小さな村に住む主人公そよの日常を、東京からの転校生である大沢との恋愛を軸に描いた作品です。
山と田んぼが広がる木村町。方言丸出しの中学二年生右田そよの通う、小中学生あわせても全校生徒たった6人の分校。
そこにある日、東京からかっこいい大沢広海が転校してくる。初めてできた同級生との、楽しく過ごす毎日に、期待に胸膨らませるそよ。
一方、面倒見のいいそよとは正反対で、ちょっと意地悪でとっつきづらい大沢。やがて、そよはそんな大沢が気になりだして・・・。(Amazonより)
作者は天才くらもちふさこさん。
感情の機微の描写が絶妙で、青い春のあの頃のムズムズした感覚が蘇ってきます。
特にわたしが好きなのは、視点です。
物語を描くとき、一人称(わたしは〜)や三人称(彼は〜)という視点が必ずありますよね。
日本のマンガの多くは一人称だと思います。
感情に飲み込まれることで、主人公は力を発揮したり成長します。
「天然コケッコー」は、三人称なんですが、視点は主人公右田そよの視点です。
だから、登場人物の感情がはっきりと分からない。起こった出来事も、正確なところはよくわからない。
ミステリー的に分からないじゃなくて、行間がたくさんある。
このもどかしさが余韻となって、作品に深みをもたらしています。
でも実は、現実世界って、そうじゃないですか?
なんでも答えが分かる、用意されてる世界ありませんよね。
複雑なものは複雑なままが調和してたりする。
「天然コケッコー」は、世界を俯瞰している監督目線。
自分の父親がその時どう思っていたか、自分の見ていないところで何をしていたか、知りようがありません。
友達だと思っていた相手が、本当はどう思ってたかだって。
陰口に悲しい気分になった、大人だったはずの父親の情けないところを見た。
それが、人生の味わい。
「天然コケッコー」を読みながら、そうだよね、そうだよね、って何度も共感しました。
主人公のそよは、その感情を受け止めて、自分や世界の持つありのままの輝きに気づきます。
映画もすばらしいです。