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長時間労働で発症したうつ病と3度の休職をきっかけに、全てがハッピーに向かうブログ。今の苦しさもハッピーエンドにつながる。止まらない不安に悩む方の背中をそっと支えられたらうれしいです。コメント&Twitterメッセージ大歓迎!

【暮らし】お金の不安が消えないみなさん!一緒にお金に縛られない生き方を目指しましょう(投資編その1)

こんにちは!

ketoraaaです。

前回は、「生活防衛編」として、小さな行動の積み重ねが、1,300万円もの不必要な支出を減らすることができる可能性をご紹介しました。

前回記事:【暮らし】お金の不安が消えないみなさん!一緒にお金に縛られない生き方を目指しましょう(生活防衛編その2) - ナチュラルなイキカタ

今回は、投資編です。

大事なことなので最初に書きますが、人生と同じで、投資に100%はありません。あくまでご自身の責任のもと、「余剰資金」で行なってください。

特に、「余剰資金」であることが最も大切です。

余剰資金とは、余ってるお金、眠っているお金、最悪ゼロになっても、生活になんら支障のないお金のことです。

これを、使い道の決まったお金で投資すると、運用成績に一喜一憂する、謎の精神修行状態に陥って消耗することになります。

さて、それではリスクをとってでも、なぜ投資するのでしょうか?

別に「投資」は、「食べる」「寝る」といった生きていくのに必須の行動ではありません。

それでも、いちいちわざわざ投資という行動をとる。

っ!!?

ちょっと待ってください。

何かに似ていませんか?

生きていくにに必須ではないが、いちいちわざわざ小さな行動を積み重ねていくことで力となってくるもの。

私の自然な生き方に近づく、紙一枚分の工夫です。

私が投資するのは、生活防衛だけでお金の呪縛から脱することはとても難しいと思ってるからです。

その解が「投資」だと断言するわけではありませんが、私は、持っている手札は試してみたいのです。

世の中の大抵のことは、試さないとわかりません。

労働時間と収入が比例する雇用慣習や、硬直化した企業文化、少子高齢化・非正規・過労死・医師不足などの社会の土台に関わる問題の抜本的対策の先送りによる人材枯渇、超借金体質にも関わらず現状維持が限界の日本の成長率を考えれば、給与収入だけでは、住宅費と子育て関連だけでギリギリになるはずです。

実際には、それすら難しくなりつつあります。

私自身、無職やフリーターの時期には、結婚や家を買うって、夢の世界の話に感じてました。

この国では、ここ20年くらい、収入は減る一方で不動産価格や大学授業料といった暮らしに大きなインパクトのある経費は増え、新しい技術・サービスの登場で、労働者の作業量は減るどころか増え続けてます。

「働いても働いても楽にならない」

「それどころか責任は増えて、つらくなる一方だ」

となるのは、そのような仕組みになっているからです。

その辺の詳しい話は、経済産業省の志ある若手官僚と松岡正剛や大澤真幸といった日本を代表する知識人が、「不安な個人、立ちすくむ国家〜モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか」というレポートにまとめています。

f:id:ketoraaa:20180616091826j:image

レポート:http://www.meti.go.jp/committee/summary/eic0009/pdf/020_02_00.pdf

私は、現時点でこれ以上的確な日本分析を知りません。

昨年かなり話題になりました。

効率化した先にまっているのが、業務増でしかなければ、そんなモチベーションの上がらない効率化やるわけないです。

以前も書いたとおり、強迫観念からの脱却には余白・余裕が不可欠です。

関連記事:【働き方】休みたくても休めないみなさん!ドラッカーさんが言ってます。休める力は、21世紀をサバイバルする重要な能力です。 - ナチュラルなイキカタ

余白・余裕を生むには、副業という選択肢もありますが、ちょっと私にいまその余裕はありません。もっとも手軽で負担も少ない方法があります。

それが、投資です。

私は、大学卒業後に実家暮らしだったこともあってフリーター生活で、100万円貯めました。

アニメーターをあきらめて、その100万円が宙に浮いたので、J-REIT(不動産投資信託)に投資したのが、投資のはじまりです。

当時リートが日本の不動産にまで拡大してはじまったJ-REITは盛り上がっており、3か月で15万円くらい利益がでました。

これはすごいぞと、その後、当時の流行に乗って、個別株や信用取引を行い、ライブドアショック、リーマンショックで120万くらい失いました。

一方でアベノミクス相場では100万円くらい増えました。

投資の経験はかれこれ10年以上になります。

今思うと、過去の投資はほぼギャンブルでした。

しかし、だから「ダメだった」とは思いません。

過去を良い悪いと評価することからは、何も生まれません。

ただ、その時の経験があるからこそ、いまの投資スタイルに辿り着くことができた、その素材となったというだけです。

さて、皆さんは投資というとどのようなイメージを持たれますか?

「まとまったお金がないとできない」「リスクが大きい」「ギャンブル」

などでしょうか。

実はそれ、やり方次第です。

世間ではギャンブル的に大勝ちした、大損したという特殊な例だけが拡散するため、否定的なイメージを持たれることが多いのですが、私は、投資と人生は似ていると思っています。

だから、投資という摩擦を通じて人生という玉を磨いているつもりです。

どこが似ているか。

投資初心者は、まず「安く買って高く売る」ことを考えます。

投資とはそういうものだと思っているからです。

そして、「どこが底値か」「どこが高値か」ということばかり気にして、精神を消耗させています。

もちろん、安く買って高く売るのは投資の基本です。

ですが、ファンドマネージャーと言われる四六時中投資のことを考え勉強している投資のプロ中のプロですら、「安く買って高く売る」ことが、できていません。実は。

それは、そういったプロが考え抜いて運用する投資信託と、市場の平均(日経平均、ダウ平均など)をとるだけの単純な投資信託を比較しても、長期的には市場の平均をとるだけの単純な投資信託の方が運用成績が良いことが多いことが証明しています。

記事:投信運用、低コスト・低リスクはインデックス型を選べ|マネー研究所|NIKKEI STYLE

「安く買って高く売る」というのは、実はそれほどまでに困難なことなのです。

なぜなら、「未来の予測は誰にもできない」からです。

どれだけプロが調べ尽くし、材料を揃えて、万端の準備をしていようとも、です。

「どれだけ健康な人でも未来に対して100%の準備はできない」というのはリワークを通じた学びの一つでした。

関連記事:うつ病の最終的な再発予防は、リアルタイムで起きたことに対処していくこと。 - ナチュラルなイキカタ

これが、投資と人生が似ていると考える一点目です。

「未来は計画通り進む」という前提で行動するのと、「未来はどうなるか分からないのが自然」という前提で行動するのでは、その一瞬一瞬の過ごし方が全く違います。

「未来は計画通り進む」と考えれば、いかに緻密な計画を立てるかが勝負です。

計画に最大のエネルギーを注ぎます。

テスト勉強と似ていますね。

私たちの得意とする戦法です。

一方で、「未来はどうなるか分からないのが自然」と考えれば、いかにフットワーク軽く柔軟に対応できるか、失敗から学んで次の行動を起こせるかが勝負です。

これを投資スタイルに対応させると、「未来は計画通り進む」のが一点集中投資、「未来はどうなるか分からないのが自然」が「分散投資」です。

分散投資とは、様々な要素を持った投資先に、資産を分けて投資することです。

投資初心者の場合は、大きな成果を狙って、一点集中投資をすることがほとんどです。

私もリーマンショック時もアベノミクス時も、個別株に一点集中投資をやっていました。

リターンが大きいし、当時の報道は「どの銘柄をいつ買うか」であって、「どのようなスタイルで買うか」ではなかったので、それが当たり前だと思っていたからです。

ところが、一点集中投資は超危険です。実は。

例えば、未来を感じたL社の株を、全資産200万円を投じて購入したとします。

しかし、L社は粉飾決算をしており、会社の株は暴落、ストップ安で売ることが出来ず、ようやく手放すことができた時には、自身の資産は10分の1、20万円になりました。

こういくことは、いくらでも起きます。

不動産バブル崩壊、ITバブル崩壊、サブプライムローン問題で人生を崩壊させた人は山のようにいます。

先日も仮想通貨に全財産投資して、盗難事件で全て失ったお笑い芸人が報道されていました。

東日本大震災による絶対安全と言われた東京電力株の暴落もありました。

投資に100%はないです。

他によくあるパターンとしては、医療分野の投資信託と、自動運転の投資信託に将来性を感じ、悩んだ挙句、医療分野の投資信託に全資金を投じたとします。

ところが、2年後に基準価格が上がったのは、選ばなかった分野である自動運転でした。

医療分野の投資信託は、2年前とほぼ同一水準に留まっていました。

こういうことも、いくらでも起きます。

これは、「いつどのタイミングで何が上がるかは、誰にも予想できない」からです。

上がりそうな分野、実績のある会社があっても、それがいつ株価に反映するかは、よくわかりません。

様々なデータを駆使して可能性を論じることはできても、未来はデータ通りにはいきません。

いまの東京の不動産も、すでに年収500万程度の一般庶民が購入できる水準から遥かに乖離していますが、「まだロンドンに比べれば安い」という謎の理由で投資している人もいるくらいです。

でも、それは私にはわかりません。

数年後数十年後に答えがでてみないことには。

だから行動できないのではなくて、分からないなら分からないという前提で方法をとればいいのです。

分からないから何もできないと勉強ばかりしているのは、泳いだことがないからと陸上で泳ぎの練習をしているのと同じです。

それで泳げるようになりますか?

泳ぐためには、まず水中に慣れることですよね。

それと同じです。

フットワーク軽く色々な分野に分散して投資し、様々な可能性に対応できるようにしておくことが重要になってきます。

これも、人生と同じです。

投資と人生が似ていると考える2点目です。

一つのものへの依存は危険なのでした。

関連記事:八方美人が悩みの皆さん!安冨歩さんの「生きる技法」おススメです - ナチュラルなイキカタ

「自分は将来漫画家になる」「結婚相手はこの人しかいない」「この会社以外に考えられない」と、一つの未来に全てを賭けるスタイルは、一般的な私たちのマインドセットです。

子供に夢を書かせても、いくつも書く子はあまりいません。

多分先生に、「一つに絞りなさい」と注意されるでしょう。

それは、日本では節操がなく、思慮が足らず、軽率で、非常識でだと思い込まれているからでしょう。

果たしてそうでしょうか?

それは思い込みに過ぎないのでは?

では、もしたった一つに絞った夢がうまくいかなかったら?

私たちが小学生だった時代を思い出してください。

私の場合、1982年生まれですから、90年代前半の話です。インターネットもスマホもありません。Amazonもありません。スターバックスもありません。ユニクロもありません。Suicaもありません。ビデオはVHS。パソコンではなくワープロ。

そこから現在の2018年の姿を想像することは不可能です。

子供の頃の夢を実現するのは大変魅力的な物語ですが、自然なのはだんだんと気持ちが変化していく方ですよね。

私の中学生の頃の最初の進路アンケートに書いた将来就きたい職業は「船長」でした。

当時見ていたテレビアニメ「七つの海のティコ」の影響ですが、いまはまったく興味はありません。

だから努力は意味はないと言っているのではありません。

何かを為す過程では、努力は必須です。小さな行動だったとしても。

ただ、努力というのはあくまで行動の過程であり、それ自体が目的ではありません。

人間は、現実的には不可能なことであっても、想像の上では容易に100%の可能性に押し上げてしまえます。

それを理解した上で、ご自身の中に様々な世界を持っておくことが、人生においては極めて重要だと言いたいのです。

例えば、「学校」という世界しか持ってなければ、いじめに絶望した場合、世界すべてに絶望することになります。

世界すべてに絶望したら、生きていることが苦痛でしかありません。

でも、世界は学校だけで出来ているわけでも、会社だけで出来ているわけでもありません。

たまたま、その小さな空間にフィットしなかっただけです。

それは、他の多くの世界を見て見なければ、自分にも努力して適応させた方がよい部分があるのかどうかわからないではないですか。

なぜこの国は、その可能性をぶっ潰して、狭い世界に押し込めるのでしょう。

「学校」だけでなく、「家庭」「スポーツクラブの仲間」「塾の仲間」「地域のグループ」「ボランティアの仲間」「趣味を通じたネット上の繋がり」「信仰を同じくする仲間」「旅行仲間」などの複数の世界を持っていれば、「学校」でたまたまひどい同級生に当たったとしても、今回の学校はイケてないなとあきらめて、他の世界に自らのリソースを割くように分配を変えればよいだけです。

美輪明宏さんも著書で「杖は一本ではなく、何本も持っていたほうがよい」とおっしゃっていたように記憶しています。

では次に、投資は「まとまったお金がないとできない」ものでしょうか。

これも人生と同じです。

そもそも、まとまったお金とはいくらのことでしょうか。

100万円でしょうか。1,000万円でしょうか。

いくらでもないでしょう。

「まとまったお金」は、行動しないための言い訳に過ぎません。

現実には、月々1,000円といった子供のお小遣い程度から投資は可能なのですから。

ほんの少し調べれば分かることです。

「まとまったお金を投資して大儲けを狙う」というのは、「一つの将来に私たちの未来の全ての時間を賭ける」という私たちのマインドセットに似ています。

しかし、これまで見てきたように、何がどのタイミングでどうつながるかを予測することはできません。

大事なのは、人生を逆転させるような大技ではなく、紙一枚分の小さな工夫なのです。

そしてそれが積み重なっていくことで、いつの間にか厚みを持って実感できるようになってくるのです。

これを投資に置き換えると、長期投資です。

例えば、前回の生活防衛編で、一月当たり40,000円程度の余剰資金を生み出すことが出来ました。

これは、生活防衛をすることがなければ、0にしかならなかった可能性の高いお金です。

これを、淡々と貯めていくと、30年後には約1,500万になります。

一方で、投資して年利3%で運用できると、1年では約15,000円程度の利益しか生み出せず、効果を実感しにくいですが、30年経つと複利効果で、約800万円の利益を生み出し、2,300万円くらいになります。

22歳から投資をはじめて、52歳の時点の話です。

2,300万円くらいの資産があれば、もう老後資金に怯えることもありません。

若いうちからもう少しがんばって、5,000万円程度の資産を作ることも不可能ではありません。

5,000万円あると、運用で年金程度の収入を得ることも十分可能です。

それはつまり、私たちの自然な生き方を歪め命を削るだけの労働からの卒業を意味します。

労働がそうだと言うのではなく、多くの労働が単なる犠牲・我慢になってしまっているのです。

ここまで見てきたように、もし単なる我慢や犠牲から脱却するのであれは、まず目の前の小さな行動を起こしませんか。それは例えば、宝くじで10億円当てることではなくて、「長期分散投資」というごくシンプルな工夫なのです。

では、この人生と似た3つの投資の性質を踏まえて、具体的な投資先にはどのようなものがあるのか。

次回に続きます。