こんにちは、ぐっちです。
前回は、想像には、現実以上に過酷な面があることをお話ししました。
ちなみに、私のコラム表を見たリワークのスタッフは、
自動思考をうまくキャッチできていて、
反証もとても多く書けているので、
「とてもよいコラム表ですね」と評価してくれました。
そのうえで、この場面に対して、
こんなアドバイスをもらいました。
「相手の期待を読むのではなく、
行動で測っていきましょう」
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ここからは、少し認知療法を脱線します。
ですが、とても大事なことなので、
あえて書いておきたいと思います。
相手の言うことを100%真に受けて、
相手の期待に対して、
ど真ん中のストライクを投げ続けていると、
実は「本当のストライクゾーン」は分かりません。
それは、
あくまで「自分が想像した相手の期待」に向かって
投げ続けているだけだからです。
ストライクゾーンが分からないと、
「この辺はボールかな」という、
力をセーブした球を投げることができません。
つまり、
相手の期待に100%応えようとし続けると、
相手の許容範囲がどこにあるのか分からないまま、
想像上の期待に応える
“100%完璧な自分”であり続けることを、
自分自身に強いてしまうのです。
そういう人間関係が増えれば増えるほど、
消耗していくのは、当然だと思います。
しかも、それは
相手が本当に求めている期待ですらなく、
自分の頭の中で作り上げた
終わりのない想像上の期待にすぎません。
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日本を代表するようなピッチャーでも、
全球ストライクは取りません。
全球120%の力で、
完投することもしません。
バッターを背負わない場面では、
全体のバランスを考えて、
意図的に力を抜いて投げます。
それでも、
日本を代表するピッチャーです。
ここまで考えると、
「全球100%」が、
いかに荒唐無稽な発想かが分かります。
でも、これを「想像」の世界では、
私たちはいとも簡単にやってしまいます。
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だからこそ、
相手の本当のストライクゾーンは、
ボール球を投げるように、
「少し足りないくらいの行動」で、
測っていくことが大切なのだと思います。
ストライクゾーンが分かれば、
全力投球する必要のない場面で、
きちんと力を抜くことができます。
「ほどほどでも、うまくいく」
その体験を少しずつ積み重ねることで、
カチカチになった肩の力が抜けて、
メリハリのあるエネルギーの使い方を、
身体で学んでいくことができます。
これは、
学校教育の100点満点主義とは、
まったく別の発想です。
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私は、上司を目の前にした実際の場面を想像し、
「行動に移すのは大変だ」と、
どうしても渋っていました。
そんなとき、
リワークのスタッフに、
こう聞かれました。
「考えれば考えるほど、
物事が好転していった経験はありますか?」
この一言で、
ハッとしました。
正直に振り返ってみると、
これまで約30年間の経験のなかで、
私が考えれば考えるほど、
物事が好転したことは、
ほとんどありませんでした。
むしろ、
考えれば考えるほど、
自分で自分を追い詰めて、
状況を悪化させてきたように思います。
同じ方法を、
この先10年、20年と続けても、
自分が消耗するだけで、
状況が良くなるとは思えませんでした。
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※ここでひとつ補足しておくと、
これは「考えること自体が悪い」という話ではありません。
ただ、
不安や恐れが強い状態での「考え続けること」は、
現実を動かす力よりも、
自分を傷つける力のほうが
強くなってしまうことがある、
という話です。
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みなさんは、どうでしょうか。
考えれば考えるほど、
物事が好転していった経験は、
ありますか?
つづきます。
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