うつ病とともに生きるブログ ―続けられるかたちを探して―

東京都庁職員だった2012年にうつ病を発症。再発を繰り返し、2024年に反復性うつ病性障害と診断されて精神障害者となりました。何度も崩れて、そのたびに生き方を作り直してきたからこそ見えてきた道があります。うつ病を打ち負かす敵ではなく、共存する自分の一部として、しなやかにたくましく生きていく道です。このブログは、その過程での気づきを残す、無理をしない自然な生き方のメモ(Art of Naturalway)として、2017年から書き続けています。

ラモトリギンで体調安定化傾向|うつ病治療の記録

このブログでは、たびたび私の服薬内容についてお話してきました。

 

向精神薬(精神科で処方される薬全般)の服薬は、賛否両論であることは理解しています。

 

薬を飲まなくても、回復するケースもあるとは思います。

 

しかし、新宿の私の主治医が指摘したように、「医学は平均」なので、「平均的には、中等度以上では、薬を使った方が改善しやすい傾向がある」という見解に私は共感しています。(軽症の場合は薬を飲まなくても寛解する場合があります)

 

向精神薬へのイメージというものは、かなり以前の薬の、依存性やふらつき、体重増加などの副作用が強く印象に残っているためだと思われます。

 

服薬は、昔も今も大きな治療の柱であり、服薬によってこうして日常生活が送れ、働けてもいることに感謝しています。

 

働く必要もなく、ただ一日小川のせせらぎの聞こえる森の中で過ごしていればよいのであれば、もしかして薬がなくても数年単位でみれば私の体調は回復していくのかもしれません。

 

ですが、現実には私は月~金のフルタイムで働き、日々少なくとも働けるレベルで体調を「維持」しなければなりません。

 

残念ながら、数年単位で体調の推移を見る余裕はありません。

 

また、これは銀座の主治医に言われたことですが、私の人生の目標が「薬を止めること」であれば、断薬に全振りしますが、もちろんそうではありません。

 

私は障害をもっても、人生に生きがいを見出し、多様な文化に触れて、豊かな生活を送り、そのなかで成長への気づきを経て、生きることの深みを増していきたいと考えています。

 

そうした、「本来のゴール」に向けて、薬は非常に有用な「道具」だと考えています。

 

向精神薬は日進月歩です。

 

しかし、精神科医でも最新の薬への知見が乏しく、以前の薬を漫然と出し続ける、というケースもなくはないようです。

 

なぜかは分かりませんが、私は5つの精神科に通院し、医者側から最新の薬を打診されることは少なく、自らこの薬を試したい、もしくはいまの薬の副作用と思われる症状が出ている、と提案することで自分の服薬内容を調整してきました。

 

ベンゾジアゼピン系の薬が特に副作用が強いことを知ったのも、その過程でです。

 

そして、睡眠薬と抗不安薬は主にベンゾジアゼピン系であり、その両方をベンゾジアゼピン系とすることで、総量が過剰になる可能性があること、また、短時間型のベンゾジアゼピン系は、効果が強すぎて、「不安が起きたら飲む」というよりも、「不安を起こせば飲める」という逆転現象が起きて使い方によって依存が形成されやすい傾向があるということも知りました。

 

30年ほど前は、副作用の強い抗うつ薬と、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬や抗不安薬が中心だったと思われますが、私が治療をはじめた2012年から考えても、副作用を軽減した薬が多く発売されています。

 

私の実感として、もちろん認知行動療法やマインドフルネス、ACTといった心理療法は大前提として、薬を変更することで劇的に状況が改善することが多かったです。

 

そうした点から、今回は私の服薬内容を振り返ってみたいと思います。

 

うつ病発症当初の2012年時点の私の服薬内容は、以下のようなものでした。

 

・サインバルタ(抗うつ薬、2010年発売)
・ハルシオン(睡眠薬、1983年発売)
・コンスタン(抗不安薬、1985年発売)

 

なお、分かりやすく商品名で書いていますが、私が服薬していたのはサインバルタ以外はジェネリックですので、もう少し難しい名前でした。

 

今考えると、ハルシオンとコンスタンとベンゾジアゼピン系ですので、よくある処方のようですが、医師によってはあまり推奨しない組み合わせでした。

 

ですが、ベンゾジアゼピン系は効き目の強く即効性も高いので、いまもよくある処方だと思われます。

 

その後、京都大学とオックスフォード大学の大規模調査の報道を見て、私から抗うつ薬をレクサプロに変えたいとお願いして、体調は劇的に回復しました。

 

また、睡眠薬による睡眠時無呼吸症候群を疑い、睡眠外来を受診するとともに、ベンゾジアゼピン系の筋弛緩作用が睡眠時無呼吸症候群を悪化させる可能性があることを知り。非ベンゾジアゼピン系の様々な睡眠薬を試し、その過程で私に日内変動を起こしていたのは睡眠薬が主要因であったと思われることを突き止め、最終的にルネスタ、そして断薬にいたり、私の体調はさらに回復しました。

 

それでも、抗うつ薬の断薬を3回試しましたが、その度に断薬から2か月程度で劇的に体調が落ち込み、いまは断薬は諦めて、抗うつ薬とは一生付き合っていこうと思っています。

 

そうした紆余曲折があって、レクサプロのみで数年安定していた私の体調ですが、沖縄の仕事で、はじめて「抗うつ薬を飲みながらも体調が悪化する」という状況を経験しました。

 

そこから、新たな模索がはじまりました。

 

最初に試したのは、抗うつ薬の増強薬として知られる、抗精神病薬です。

 

レキサルティをはじめ、4種類くらい試しました。

 

多少メンタル安定の効果は感じたのですが、アカシジアや吐き気といった副作用により断念しました。

 

抗精神病薬は主にドパミンに作用する薬で、去年からは抗精神病薬の副作用である遅発性ジスキネジア(筋肉の不随意運動)になり、抗精神病薬は完全に止めました。

 

いまは遅発性ジスキネジアを治療する薬も飲んでいます。

 

この遅発性ジスキネジアについても、最初、目があまりにもシパシパするので、眼科に2軒行きましたが、それでもまったく改善せず、自ら調べる中で抗精神病薬の副作用であることを突き止め、主治医に相談して抗精神病薬を止めることになりました。

 

こうして振り返ってみると、なかなかのヒストリーです。

 

そして、現在の服薬内容は以下のようになっています。

 

・トリンテリックス(抗うつ薬、2019年発売)
・ラモトリギン(抗てんかん薬、2008年発売)
・ジスバル(遅発性ジスキネジア治療薬、2022年発売)
・メイラックス(抗不安薬、1989年発売)
・クービビック(睡眠薬、2024年発売)

 

このように、かなり新しい薬のオンパレードとなっています。

 

トリンテリックスは、京都大学とオックスフォード大学の大規模調査で効果・副作用の少なさで1位を獲得したレクサプロを開発したルンドベック社が開発した、新たな抗うつ薬です。

 

沖縄の医者は、「これまでの抗うつ薬が聞かなかった人でもトリンテリックスは効く」といっており、現段階では新しい選択肢として使われる機会が増えているようです。

 

ラモトリギンは、抗精神病薬がドパミン系に作用する副作用で使えなかったため、ドパミンに作用しない(上の波を持ち上げない)代わりに気分の落ち込みの波を安定させる(下の波を下げすぎない)目的で飲んでいます。これは、主治医からの提案です。

 

この、ラモトリギンが私には効きました。

 

抗うつ薬であと一歩、というところを支えてくれている感覚があります。7

 

ジスバルは遅発性ジスキネジアの治療薬です。新薬ですので、1割負担でひと月約1万円と高額です。

 

メイラックスは、唯一のベンゾジアゼピン系ですが、頓服薬として飲んでいます。

 

これは、銀座の主治医が、短時間型の抗不安薬だと前述したように即効性がありすぎで、依存性が高いので、長時間型を処方してもらっています。

 

ベンゾジアゼピン系も、漫然と飲み続けることにリスクがあるのであって、いまこのタイミングは少し薬に支えてもらって乗りきる必要がある、というスポットで服薬するには、いまも十分効果的なようです。

 

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬を避けたかった私は、しばらくデエビゴ(オレキシン受容体拮抗薬)を飲んでいましたが、デエビゴの作用時間が長く、翌日のだるさにつながるので、ごく最近クービビックに変えてもらいました。

 

デエビゴと同じオレキシン受容体拮抗薬なので、依存性や耐性、離脱症状はかなり少ないとされています。

 

これまでの睡眠薬が、やや脳を強制シャットダウンするイメージに近い作用であったのが、オレキシン受容体拮抗薬は、自然な眠りを誘発するイメージに近いそうです。

 

デエビゴよりは効き目がマイルドとのことで、執筆時点ではうまく寝つけておらず、眠りも浅いですが、作用時間が短く、翌日のだるさにつながりにくい、とのことです。

 

実は、2025年11月には、クービビックよりも新しい睡眠薬が発売しています。

 

ボルズィです。

 

これは、クービビックよりさらに短い作用時間となることで、これまでの睡眠薬はいずれも「運転などは禁止」だったのが「注意」になったという画期的な薬です。

 

ただし、発売から1年たっておらず、処方は2週間が限度とのことで、今回はクービビックを選択しました。

 

また、作用時間が短いと翌日の眠気は少ない一方で、中途覚醒する可能性もあるので、一長一短です。

 

私は入眠困難なタイプなので、ボルズィが新薬期間を過ぎたら処方してもらおうと思います。

 

もし現在の薬で効果を年単位で効果を感じられないようでしたら、主治医に相談してみてもいいかもしれません。(こちらがきちんと状態を伝えることで、医師の側も薬の調整を検討できます)

 

いずれにしても、私の経験上、薬の効果は一長一短であり、万能薬はありません。かつ、副作用の出方は千差万別のため、自分に合う薬を見つけることがもっとも重要ではないかと思います。

 

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