こんにちは!
人生を自然で豊かにするヒントを紹介していくブログ「ナチュラルなイキカタ」のぐっちです!
最近読み始めた方はご存知ないかもですが、
このブログ、最初の頃はゴチゴチのうつ病ブログでした。
僕は今でも抗うつ薬レクサプロを服用していますが、それ以外は好きなものを食べ、好きなとこに行き、好きなことをやって、残業もして、生活に何も制限はありません。
残業はしたくないけど。笑
でも、正直うつ病への恐怖は完全に消え去ることはないです。
ただ消し去ろうとすることを止めただけで。
そのくらい、長いと半年の間、計3回休職し、
眠れない
食べられない
布団から起き上がれない
何もしたくない
ポジティブな感情が何もない
見通しが立たない
自分が信じられない
という「ない」の7乗の病気は過酷でした。
中でも、うつ病の最大の過酷さの一つは、
見通しがたたない
でした。
関連記事:「うつ病の何がつらいか、苦しいか」を3点あげるとしたら。 - Restart with True Engine
いつよくなるのか、いつ終わるのか、いつ抜け出せるのか。
きっと今も多くの方が、この問いを天に向かって投げかけているはずです。
うつ病院は、要因も千差万別だし、状態の個人差も大きいし、心身の気質の違いも大きいので、
見取図を描くことがとっても難しいんです。
骨折で病院にいけば、「全治3週間ですね」とか言われますが、うつ病で医者そう言われることはないんです。
うつ病あるあるで、よくなったかなーと思うと戻され、ということを繰り返して、次第に疲弊していくことも少なくありません。
僕は30歳で治療をはじめて、いま38歳ですが、半年で回復してその後何ともない人もいるし、良くなったり悪くなったりを繰り返している人もいるし、10年以上落ち込んでいる人もいました。
なので、このうつ病という不思議な病気について、
何かしら少しでも地図に近いものを描けないか
って、ずっと考えてました。
大海原の航海は、落書きみたいな航海図でもないよりはあった方が、きっと安心するような気がします。
しかも、あまり縛られないような地図。
「小学校に入って大学まで」みたいな地図だと、その人オリジナルの選択をしていけない。
でも、「あぁなんとなくこの辺なんだな」って少し安心できる地図。
漠然とした目標だったけど、
うつ病経験を俯瞰できるようになってきて、これまで収集した情報を統合して、まずこういうのどうですか?って、
アイデアを投げかけられるとこまではきたんじゃないかと思って、この記事を書くことにしました。
オープンにさえすれば、あとは色んな目が入って鉄を鍛えるように次第に洗練されてくると思います。
僕は、うつ病になってから、回復してさらにうつ病前よりも自然体に生き生きと暮らすようになるプロセスを、この4つのステップに分類しました。
①休養期
②治療期
③回復期
④自然化期
それぞれ、何ヶ月くらいっていう期間の目安はありません。
それでも、たぶん精神疾患を経験することで経験前より生き生きしている人は、例外なくこの4ステップを踏んでいると思います。
では、一個ずつ説明しますね。
①休養期
これはもーそのまま。
いくら横になっていてもいいし、何もしなくていい。
そういう時期です。
うつ病にはいろんな解釈がありますが、ある意味、「命の急ブレーキ」なんです。
命を守ろうとする最期の砦。
だから、まずはとっくに限界を超えていた心身の過活動を落ち着かせていく必要があります。
早めに医者に行って服薬治療を開始しましょう。
心身は過活動で眠り方を忘れてしまっていたりするので、薬の助けも借りて生命の維持に必要な活動を思い出していきます。
心身を休めているこの時期には情報は必要ないので、
「心地よい」「癒される」というような感覚がない限りスマホやテレビの情報も入れないほうがいいと思います。
②治療期
次のステップは、本格的な治療です。
個々人の状態に合わせて最適な治療を探しましょう。
不眠がひどい人もいれば、考え方の偏りが強い人もいます。
服薬は継続しつつ、認知療法や行動療法がメインになってくると思います。
だから、病院はできるだけカウンセリングとセットの治療が受けられるところがいいです。
医師はどうしても一回の診察が長くて10分くらいで処方がメインになりますから、行動療法まで踏み込んでくれることはまずないです。
朝起きて、日中活動して、夜寝るという一般的な活動リズムを取り戻します。
③回復期
うつ病前の活動に近づく時期です。
健康な人でも100%完璧ですという人はいません。
完璧な状態になってから社会と接点を持つことはありえないので、悪いなりに会社や学校といった社会と接点を持ちながら、チューニングしていきます。
慣らし運転みたいな時期です。
送りバントとも言えます。
だから、正直あんまり面白味はないかも。
ここで、一気に「自分以外」の情報が滝のように押し寄せて、比較対象ができることで自分の状態に対する悲観的な思いも強くなるかもしれません。
でも大丈夫です。
みんなが通る道です。
僕も例外なく通りました。
人からどう見られるかを抜きに、比較している相手のような暮らしを心から望んでいるのか?が大切です。
焦りを感じやすい時期ですが、
次のステップに進む合図は、「焦り」ではなく「飽き」です。
「飽きたな」「物足りないな」という感覚をキャッチしたら、新しい活動を始めてみましょう。
④自然化期
僕がここ最近のブログで書いているのは、ほとんどここの話です。
というのも、精神科は③までで終わることが多いから。
下手すると、③に留めている(たいして話を聞かずに同じ薬を出し続けるとか)こともあります。
③で終わってしまうと、また強いストレスによって①に戻ってしまい、①から③を行ったり来たりする可能性が高いです。
それを繰り返しているうちに、人生に対する失望ばかり大きくなってしまいます。
「もう一生この生活なんだ」って。
断言できますが、そんなことはないですし、それは、決してその人が「弱い」からではありません。
なぜって、別に全員が同じ生活ができなきゃいけない、それができなきゃ人間じゃないっておかしいと思うから。
5時間寝れば十分な人いれば、8時間寝ると十分な人もいます。
カレーが好きな人も嫌いな人もいる。
こう考えると、それって自然なことじゃないですか?
だからこの時期に必要なのは「習慣のデザイン」です。
いままでは帰宅すると漫然とテレビをつけっぱなしにしてたけど、本当に観たいのかな?
いままでは会社の飲み会に参加するのは当たり前だったけど、本当に行きたいのかな?
いままでは家族だからって兄・姉のわがままに付き合ってきたけど、本当に一緒にいたいのかな?
こうやって、当たり前と思っていたものも含めて、自分で選んでいきます。
習慣を棚卸して自分で選択したものが増えていくうちに、地に足がついてきます。
地に足が着くと、自分にとって無益な情報に惑わされることが減って(嫌いな人が自分をどう思っているかとか)、
本当に自分をうつ病にするものから、無意識に自然と遠ざかるようになります。
もちろん、人は時の流れとともに変化していきますから、以前選んだものがもう輝いて見えなくなることもしょっちゅう。
その時は、それに執着していると、また③に戻りますので、感謝とともに手放します。
習慣が自然体になってくると、だんだんと苦手な人は離れ、気の合う人と巡り合うことが多くなってきます(らしい。笑)
↑僕はいまここ。
その時は、きっとうつ病にも感謝してますよ(*^-^*)
うつ病は、病気という名のターニングポイント