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長時間労働で発症したうつ病と3度の休職をきっかけに、全てがハッピーに向かうブログ。今の苦しさもハッピーエンドにつながる。止まらない不安に悩む方の背中をそっと支えられたらうれしいです。コメント&Twitterメッセージ大歓迎!

やりたいことは今やってみる!会社を辞めてキコリになった友人のスローライフ

こんにちは。ケトラーです。

「いつかの楽しさ」のために今を犠牲にしないで、「今の楽しさ」のために今を使ってみようと、あれこれ試行錯誤を続けています。

だいたいひと月過ぎました。

詳しくは過去記事にて。

関連記事:責任は、重いものじゃない。自分を生かすこと。シータヒーリングのセッションをやってきました。 - ナチュラルなイキカタ

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心の動くままに、群馬県渋川市(旧小野上村)に、キコリになった友人を訪ねました。

例えば。

生まれてから一度も水中で泳いだことのない36歳が、急にいま、海で泳げません。

陸上の練習だけを、傷だらけになるまでやったとしても、泳げません。

楽しさを「いつか」にお預けして、永遠に近づかないニンジンのために我慢する生活は、そういうことではないかろうか・・・。

穂高養生園、サンディースパ、気ままな沖縄旅に行って実感したことです。

日常的にポジティブな感覚を使っていなかったら、いざ本当に自分が望む理想的な状況に至っても、感覚が退化しすぎて、楽しいと気づくことすらないのではないか。

関連記事:【スリーグッドシングス】幸せ探し神経を鍛えるトレーニング - ナチュラルなイキカタ

そのくらい、沖縄にいた自分自身が新鮮でした。

ブログを見た周りからも、

こういう一面があるって以外です!

人ってこんなに変わるんですね!

って反響がありました。

被災地で仕事をした時に、これに近いゾーンに入ったことはありましたが、その時は役割や使命というキーワードがベースでした。

今は、心の動く方向に、まっすぐに向かっていこうとしています。

失敗してもいいから。

それも全部ひっくるめて、まるっと体験です。

これを、心地よさに囚われて頭でこねくりまわしていたら、不安の袋小路じゃなくて心地よさの袋小路に陥るだけで、いずれにしろ袋小路です。

なんとなく皆さんもわかるのではないでしょうか。

健康や幸福に執着するあまり、どうみても陰のオーラに支配されている人。

そうではなくて、瞬間瞬間にひらいて、軽く素直に動いてみる。

岡本太郎さんの言葉が見事にハマります。

関連記事:瞬間瞬間に無条件にひらいていく岡本太郎さんのほんとうのイキカタ。 - ナチュラルなイキカタ

さて、そんなわけで沖縄旅から戻り、復職し、感覚をひらいて次の心の動きを待っていました。

何回か三連休があるし、サーフィンやってみようかな、奄美大島に行こうかな、という感じでコロコロ転がしてました。

そんな時です。

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地元の中学校の同窓会のお知らせがきました!

わたし、同窓会って出たことありません。

そもそも、開催のお知らせを受け取ったのが初めてでした。

正直、中学校や高校は、自分のキャラクターを作り上げて教室という舞台の演者でいなければ居場所がなく、それこそひらいていく感覚とは真逆の場所で、あまり居心地のよかった記憶はありません。

復職したばかりだし、これまでの自分だったら、さくっと断っていたと思います。

その時に、肩の力の抜けた自分の視点で感じたことは、

・・・同窓会の雰囲気を一度味わってみたい!

でした。

ただ、結婚式にも来てくれたわたしの友人たちが出席していなくて、所在がないのはしんどいです。

そこで、とりあえず2回目の休職から連絡を取っていなかった友人2人に4年ぶりに連絡を取りました。

実は3回目の休職から復帰したばかりで、2人もいくなら心強い

と。

すると、友人がすぐに電話をくれました。

電話をかけてきたユウスケは、とてもユニークな友人です。

大学を卒業して大手企業の工場に勤めましたが、リーマンショックによる組織再編を機に、長時間労働のある会社員生活をさくっと捨て、森林組合に就職してキコリになりました。

キコリって実は、日が沈むと仕事終了だし、雨の日も基本仕事はしない長時間労働とは無縁の仕事です。

さらに、渋川市に家付きの4000平米の土地を買い、家を自らリフォームしつつ半農半Xの生活を送っている。

群馬では、家付きの4000平米の山が500万円だったそうです。

ちなみに、中学校の頃は幼くてフニャフニャした印象でしたが、大学在学中にアウトドアに目覚め、卒業後に始めたトライアスロンで世界大会を目指せるレベルまでいき、ムキムキの長身になりました。

その頃はフルマラソンで3時間を切るサブスリーを達成したそう。

わたしが知ってるのはここまで。

その彼と電話しながら、

そういえば、いつかユウスケの家にいって、生活を見てみたい

って思っていたことを思い出しました。

頭に電流が走ります!

いつかじゃない!

いまでしょ!!

ちょうど週末は三連休です。

ユウスケに、今週末遊びに行けるか聞いたところ、OKとのこと。

無理して調整しなくても歯車が噛み合っていくときは、目に見えない大きな河の流れを感じます。

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そんなわけで、約束してから3日後。

10月とは思えない暑さの中、ユウスケの家を目指して群馬県の旧小野上村に一人で向かいます。

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初バスタ新宿!

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新宿から渋川駅に、上州ゆめぐり号で向かいます。

渋川駅の後は伊香保温泉や草津温泉に行きます。

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新宿を出て、だいたい3時間。

着きました。渋川駅。

ユウスケがまだ地区運動会の打ち上げをやっているので、駅前のカフェでのんびり・・・

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するはずが、車社会の群馬県の駅前を甘くみていました。

群馬出身だというのに!

和食ファミレスがある以外は、店らしきものが、ない・・・。f:id:ketoraaa:20181008162855j:image

榛名山がよく見えます。

SLが走っています。

あれ、朝ドラの世界?

まるで明治で時が止まったかのようか・・・。

いやいや。

単に郊外の大型店に人が流れて、中心街が空洞化するドーナツ化現象です。

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ぶらっと一周回りましたが、お茶できるような店はなく、こういう時の駅は待合室です。

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夕方になり、駅前にムクドリが集まってきました。

渋川駅から吾妻線で祖母島駅に向かいます。

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木々と田畑に囲まれた祖母島駅に着きました。

迎えにきたユウスケと四年ぶりの再会。

ここから、30分くらい歩いて、ユウスケハウスに着きました。

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これは翌日撮った写真ですが、左が現在のお家。

価格は1円!!

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奥は、なんとユウスケがDIYで一人で建てている新居!!

作り始めて2年ちょっと。Googleで調べたり本で調べたりしながら、あと半年くらいで完成するかなぁと言ってました。

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薪ストーブには、京都のかぐつちをスタンバイ。

これも、ユウスケがfacebookで生産者さんと友達になって、わざわざ京都まで見に行って購入したもの。

ついでに初対面の生産者さんと呑んで家に泊まってきたとか。

ほんと、すばらしいフットワーク。

かぐつちHP:丹後ロケットストーブ(薪ストーブ)「かぐつち」 | 京都府の北部、丹後半島の片田舎より、「京丹後から全国へ」の合言葉と共にロケットスト-ブ『かぐつち二号』を発信して行きます。

立派な家でした。すげー(≧∀≦)

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いま住んでいる家で、薪で風呂を沸かします。

薪で!?

もとの水もなめらかな湧き水だし、芯から温まるし、すごく気持ちよかったです。

ユウスケの2人娘の話、仕事の話、うつ病の話なんかをしながら、四年の空白をつなぎます。

あぁ、この人はたしかにユウスケだって、確認するみたいに。

旧小野上村は、以前は人口4000人弱の村だったそうですが、今は1600人まで減少した、限界集落予備軍。

なぜこういう街、自然と生活を選んだのか、聞いてみました。

ユウスケにとって決定的だったのは、大学を休学していったニュージーランドへのワーキングホリデー。

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そこで、宿や食事を無料で提供するかわりにアルバイトをするウーフプログラムに参加し、ニュージーランドの農家で暮らしたことが、いまの生活を志す原体験になっているようです。

そのくらい、ニュージーランドでのスローライフしたが性に合ったそうです。

でも、その農家では、長期滞在する人とさっさと出ていく人がはっきり分かれていました。

15年以上前の話ですが、二極化する世界を象徴するような話です。

NPOが主催する田舎移住講座に参加して出会った仲間も、すごく刺激を受けたみたいでした。

ユウスケの奥さんは、そういった自然派とは一線引いてるらしいですが、そこはお互い自分は自分と思って、思い思いに好きに生活しているみたい。

でも、さすがに最初は奥さんも難色を示したので、能登半島のスーパーまで一時間のところに住む友人の家に連れて行き、渋川市の家はそこまで田舎ではないと説得したとか。(5分くらいで道の駅あり)

日本は森林への考え方がすごく遅れてるって嘆いてました。

ユウスケは、木を切るときは、森の可能性や多様性を考えて切るんだそうです。

偏った森は、自然の調和を崩し、簡単に土砂崩れを起こしたり、脆くなるそうです。

木を植えて、それが伐採できるようになるのは50年後。

わたしの会社では、どれだけ長期のビジョンでもせいぜい10年後までです。

世界はもっと長いスパンで動いている。

100年後200年後に森がどうなっているかを語るユウスケの姿は、なんかかっこよかった。

日本って、安全だし、システムは整っているんですが、実は暮らしの知恵を体系化して共有して、調和を高めて心地よくしていくってところでは、ものすごく遅れているのではないかと考えさせられました。

夜は中学校の思い出話ととともにふけていきました。

 

さて翌日。

ユウスケは、朝からご飯2杯たいらげてました。

同じ36歳とは思えないな・・・。

朝早く、地区の道路清掃があるというので出かけていきました。

わたしは、昨日見られなかった家の周辺を見てみます。

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ユウスケハウスの入口は、となりのトトロのような木のトンネル。

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庭からは榛名山が見渡せます。

山あい中腹にみえる街並みは、伊香保温泉です。

濃い森の香りが肺を満たして、ひととき、喉のつまりを忘れました。

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庭では薪を乾燥中。

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ご近所ではキレイな花を育てていました。

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散歩ついでに、道路清掃に飛び入り参加。

側溝にたまった枯葉などを取り除きます。

地区のみなさんに喜んでもらって、うれしいです(≧∀≦)

満たされなかった心の隙間が埋められていくような充実感があります。

道路清掃は、一年に3回行います。

こうしてメンテナンスしていかないと、道路は7年くらいで道ではなくなるそうです。

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そうなりつつある道も見せてもらいました。

この道は通行止めになって、4年くらい。

アスファルトを突き破って植物が生えてきてます。

こうしたパイオニア植物と言われる、森の第一歩となる植物が育ち、枯れ、つもり、堆肥となり、さらに植物が育ち、道が森に戻っていく。

道が道でなくなることがあるとは・・・。

それもたった7年で。

驚きました。

都市にいたら、道路は何もしなくても道路なのが当たり前。

でも朽ちていく道路を目の当たりにして、道路も大いなる自然の一部をであることを感じました。

すべてがつながっているですね。

道路清掃の後は、先日の台風24号で大きな枝が折れて危険な近所の木を切ります。

道路清掃も枝処理も、なんとなくゆるくはじまったり終わったりする感じかいいです。

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かなり大きな枝がいつ下に落ちるか分からない状態。

落ちると下にはお墓があります。

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これをロープなどを使ってうまい位置に落とし、チェーンソーで薪に使えるくらいの大きさ刻みます。

さすが本職のユウスケ、手際がいいです。

さらに慎重に切り倒す方向を検討して、

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幹をバッサリと。

倒す方向を調整するのに、ロープを引っ張るのを手伝いました。

ロープを持つ手から伝わる木の感覚が、生々しい。

樹齢30年くらいの木でした。

身近でみるとすごい迫力でした。

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切りたての木は、水分を含んで重いので、その場で一ヶ月くらい乾燥させてから持っていくみたいです。

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ユウスケは地域の人とも打ち解けて、すっかり小野上村の一員。

なんだかんだこの作業を午前中いっぱい。

その後は、少しドライブ。

道道の風景がすばらしい。

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吾妻川が見渡せます。

さらに、家に戻って、薪割り体験。

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ムン!

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ガッ

薪に当たらない笑

腰が引けてる笑

何度やってもいい、角に当たるか、割れずに途中で止まるかです。

難しい。

でも面白い。新しい動きは。体の感覚が蘇り、新しい思考を体で納得していくような。

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フッ!

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バキッ

さすがユウスケ一発で真っ二つです。

でも、普段は薪割り機で割ってるそう笑

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建設中の家の中も見て、東京に戻ります。

思い立って歯車が噛み合ってやってきた中学校の友人の家。

ユウスケは、建設中の家すら、その時手に入った材料や、今の感覚で作り続けていて、まだ、どこに階段を作るか、どういう間取りにするか、何をもって完成なのかすら決めていません。

マイサグラダファミリア(≧∀≦)

何も決めてないから、執着から引き起こされる現状への不満がない。

マインドフルネスなイキカタ。

関連記事:【マインドフルネス】「いま・ここ」をありのままに受けとめて、過去(後悔)と未来(不安)に振り回されなくなる - ナチュラルなイキカタ

夏の家族旅行も、雨が降ると嫌なので、天気を見て、台風の状態を見て、急に予約して向かうそう。

だからなのか、ユウスケの一個一個の行動が、良質な軽さを待ってます。

雲みたいな人です。

家族旅行のついでに友人の家にいって、誰もいなければ玄関にお土産を置いて帰る、そういう気楽さがあります。

それが積み重なって、楽しそうに、イメージする生活に近づいています。

わたしも含めて、こういうスローライフをイメージするコンクリートジャングルの住人は相当いるはずです。

でも、田舎の人間関係が、仕事が、お金が、って躊躇する材料がありすぎて、時間だけが過ぎていく・・・。

ところがユウスケを見てると、全然深刻じゃない。

稲作もやりたいし、裏山も整えたいし、新しい林業プロジェクトを起こしたいし、やりたいことがたくさんある。

って、遊び心の塊なんです。

それが、今の楽しさの先の楽しさってことなのかもしれません。