こんにちは!ケトラーです。
いよいよ台風本番をむかえます。
事前に聞いた話では、ここ数年沖縄でもない規模の台風。
でも、それで海水がかき混ぜられるのは、珊瑚にとってはよいそうです。
それがないと白化してしまう。
一面しかない物事ってないんですね。
この日は宿から一歩も出ない予定。
宿から渡されたランタンも準備万端。
さあ、初体験です。
木のしなり具合が分かりますでしょうか?
ヒョピビィィィ
聞いたことのない悲鳴のような爆音の風が吹き荒れます。
まだ電気は通ってます。
風圧で玄関の扉を開けることもできません!!!
でも、走ってる車があるんですね。
風の悲鳴は続きます。
とりあえず本を読んだり昼寝しながらすごします。
携帯が聞いたことのないアラームで何度もなり、読谷周辺には避難準備・勧告がでまくります。
大丈夫!?と心配になりましたが、避難するのは一人暮らしの高齢者とかで、公民館に数人レベルだそう。
外に出る方が危険。
確かに、とても歩けるレベルの風ではありません。
お店も臨時休業です。
10時頃、何度か点滅を繰り返し、ついに停電!
道に横たわる倒木を見て、あれ?明日バス大丈夫?と心配になります。
バス会社に連絡するも、営業中止中。
たまたま一緒に過ごすことになった方と、タクシー相乗りを画策し、タクシー会社に連絡したところ、倒木もあって明日の道路状況がわからないので、明日の営業は検討中。決まったら連絡します、とのこと。
やばーΣ(・□・;)
そうか、道路の状態はかんがえてなかったー(~_~;)
暴風域を抜ければバスは走るだろうと思ってました。
みなさん、台風前には那覇に行っといたほうがいいですよ!!
チャーミーレベルの台風の場合は!
できれば過ぎ去るまで沖縄でのんびりするのがベストですが、今回は復職初日という事情があるのでやむをえません。
とりあえず今できることもないので、本を読んでのんびり。
午後になると、急に風雨が落ち着き、太陽まで!
人も車も急に外を出歩きだします。
これが台風の目!!
初体験!
この静寂は2時間弱続きました。
その後、本番第二弾!
こちらの方が強いそう。
さっきにも増して風雨がはげしくなります。
しっかりと締めて隙間のないはずの窓の隙間から、水が吹き出します。
バスマットで補強。
この風と雨の悲鳴は、おさまることなく夜をむかえました。
停電で真っ暗な中、自然の叫びに包まれて、蝉の声を聞いた松尾芭蕉の心境。
やけに静寂です。
建物もほとんど揺れません。
タクシー会社からなかなか折り返しがないので電話してみると、
電源が切られているかネットワークのトラブルのため・・・
という自動音声が!!
なにーΣ(゚д゚lll)
ここにも停電の影響が!
停電で携帯も充電できないし、不用意には使えない。
とりあえず明日の朝を待つしかない。
宿で作ってくれたおにぎりを食べます。
ランタンあってよかった(^^)
そして、岡本太郎の「自分の中に毒を持て」を読みながら風速50メートルの爆音の中、眠りについたのでした。
翌朝、4時頃目が覚めます。
暴風域は抜けたようですが、まだかなりの風です。
やはりタクシー会社はつながりません。
これは、朝イチのバスが動いているかどうかを確認するしかないか・・・。
飛行機はなんとか飛びそうです。
昼くらいの便ですが、夜になると台風が東京に接近するため、欠航が出てます。
偶然にも昼の便がとれててラッキー!
とりあえず身支度を。
その時、タクシー会社から電話がぁぁぁ!
ちゃんと覚えてくれていたのですね涙
復旧したのですね。
無事空港までのタクシーを手配でき、朝早く来てくれたミツヨさん、ガクさんに見送られ、読谷をさりました。
ちなみに、ダイヤ乱れはあったようですが、バスも動いていたようです。
空港までの車中でみたのは、止まった信号。
折れた街路樹。
屋根の崩落した車屋。
落ちた看板。
すごい台風だったんですね・・・。
体が無事で何よりでした。
たまたま相乗りする方がいて、タクシーでこられてよかった。
空港では、飛行機難民となった方が疲れた表情で座っていました・・・。
昼頃、無事に飛行機は飛び、復職直前に東京に戻ってくることができました。
4泊5日の予定が思いがけず6泊7日となり、沖縄の様々な面を知ることができました。
同じ飛行機に乗っていた女子大生と思われるグループの会話が聞こえてきました。
チャーミーはんぱねぇ。
確かに。
やりたいことは「いつか」じゃなくて「今」やる!
と決心し、急遽やってきた沖縄旅行。
人の温かさ、出会いに恵まれ、わたしの感覚が開いていくのを感じることができました。
わたしがやったことは、ただ口角を少し動かし、「こんにちは」と喉を震わせただけ。
それだけで世界が開ける、豊かなつながりが沖縄にはありました。
普段職場では、評価や上下や締め切り、質、パワーバランス、執着といった価値観が支配しています。
それを当然とし、それでも耐えることこそが仕事だという同調圧力にさらされています。
その世界では、わたしは適応に難のある異端です。
しかし、少なくともこの旅では、わたしの経験や価値観を、思う存分共有できました。
それは楽しいという感覚でした。
小さな小さなわたしの楽しいという感覚。
その灯火が、豊かに燃える、そういう世界があったのです。
何よりも、自分を笑顔にできたということが、自分に対する責任を果たせた気がします。
そういう時間を長くしていきたいです。