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日本企業の風物詩「4月異動」に、意味が見出せない

こんにちは!

ketoraaaです。

前回は、復帰してから久々の穏やかな日々だったことをお話ししました。

平成27年4月、予想通り本社に異動しました。

それほど激務と言われている部署ではなく一安心でしたが、主要な部署の一つでした。

仕事内容は、まったく経験のしたことのない分野に変わりました。

法務とICTを兼ねるような部門です。

周囲も異動があるため、毎度毎度、年度替わりの4月の会社全体の混乱ぶりはかなりのものがあります。

何度も繰り返すうちに、滑稽さすら感じてきます。

多くの人が経験するように、4月は他部署からの問い合わせが多く、その問い合わせに対応するにも、前任の仕事がきちんと整理されて残っていないと(そして整理されていないことが本当に多い!)、いちいち書類やデータの場所を探すことからはじまります。

異動は制度化しているにも関わらず、人が変わっても仕事がスムーズにいくための工夫は、完全に個人に委ねられているのです。

会社には、こういった画竜点睛を欠く仕組みが本当に多い!

組織が大きくなりすぎて、もう誰も仕組み自体に手が付けられなくなっているのです。

それを長時間労働で補っているのです。

問い合わせの内容を理解して回答をまとめるだけで、かなりの時間を要します。

以前の担当もやったに違いない、これはどういう経緯でこうなっているのだろうということを調べる作業を、また私がやらなければいけないのです。

これでは、仕事のための仕事、残業をするためだけの仕事です。

残業がしたい場合には、メリットのある仕組みですが、私のように健康に不安があり、定時に帰りたい人間には、負担でしかありません。

こうやって人に負担を押し付けることで成り立っている仕組みが、いつまでも続くとは思えません。。。

ご多分に漏れず私も、昼間そうして時間が過ぎているうちに、処理しなければならないメールも書類もどんどん溜まっていき、雪だるま式に仕事が増えていきました。

それに加えて頻繁に常連クレーマー対応に当たることになり、一回のクレーム対応に2時間はとられて、その間にまた仕事が溜まりました。

常連クレーマーは、もとのクレームから波及して、あたりかまわずいちゃもんをつけるようになっており、苦情を言っている最中に気になったことがあると、その部署の人間を呼びつけ、新たな苦情がはじまるという有様でした。

私は、「平日の昼間に毎日何時間も苦情を言い来るただの暇人に、なぜ自分の時間を使わなければならないのだ」と、たった1件の理不尽なクレームに組織が右往左往する様子に、強く疑問を感じていました。

「それがこの仕事だ。当たり前だ」という対応しかしない新しい上司(D係長)にも「何か方法はないか、まだ考えてもいないじゃないか。それは思考停止しているだけなんじゃないか」と納得がいきませんでした。

ほとんどの会社がそうなっていると思いますが、人員的の余裕がなくなり、管理職もイチプレイヤーとなってしまい、組織全体を見渡してバランスを調整したり、フォローしたりマネジメントする人間がいなくなりました。

その結果、会社には自己責任や個人主義といった空気が蔓延し、組織で仕事をするメリットが無くなり、コミュニケーションも不要なコストでしかなくなっているのです。

そういうところで30年も40年も働けるでしょうか。

相談した結果、「それは当たり前だ」と言われてしまったら、もうその上司に相談しようと思う部下はいないでしょう。

第二次大戦中の日本もそうだったと思うのですが、日本は、打開策を個人の多能化に求めるという風土があります。現在のマネジメント層に求められているプレー能力とマネジメント能力両立も同じです。

育児と仕事の両立しかり、政策実現と高潔さの両立しかり、です。

いまの働いている人も、仕事もしろ(給料はあがらないし、つぶれるかもしれないけどな!)、育児もしろ(保育園には入れないし、周りからは白い目で見られるし、子供の泣き声は騒音だけどな!)、自己啓発もしろ(当然自己負担だ!)、効率化しろ(両立できるかは本人の工夫次第だ!)、家を建てろ(35年ローンで一生働け!病気で返せなくなったら自己責任だ!)と、いくつものプレーヤーとしての役割を負わされています。

だから、納得はいきませんが、このD係長の対応も頭では分かります。

組織をマネジメントしているなーという長に出会ったことは、会社員人生丸10年で一人か二人だけです。

前の職場では定時に帰れることがほとんどでしたが、異動してからは、22時を過ぎて帰宅し、それから夕食を食べ、寝るのは翌1時過ぎという生活になりました。

つづきます。

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